ワンダフルストーリーvol.3 「サラダボールのフラワーアレンジメント」

サラダボールのフラワーアレンジメント

窓際には観葉植物や鉢植え、テーブルにもアレンジメントの花と、西野*さまはお花やグリーンをよく戴いていらっしゃいます。こちらのリビングダイニングは良く陽が当たる分、植物たちはたくさんお水が欲しいようです。
“あっ、乾いているわ…ちょっと待ってね”
ジョウロでたっぷり水を注ぎます。テーブルを拭いたり、床を掃除するときには、枯れた葉や花がらを摘んでおきます。
その日、私が伺った時には奥さまはいらっしゃらず、いつもお留守のご主人がご在宅でした。シャワーを浴びてお支度をされていましたので、順番を変えて、他の部屋を先に済ませることにしました。

“これが良いわ!” 花の茎をサラダボールに合せて、ぱちぱちと切り揃えました。

キッチンに入っていくと、ダブルシンクの大きいシンクには、食器がいくつか置かれて いました。そして、小さいシンクには、なんとお花がたくさん入れてあったのです。白を中心になんともかわいい花たちでした。何日か水に浸かっているようで、茎の先は少しヌメリが出ていました。
“飾ってあげてもいいかしら…花瓶はどこに…?”
どこを開けてもいいと言われていても、どこでも開けるわけにはいきません。いつも、食器を片づけている食器棚に代わりになるものがあるような気がして、
“この辺に確か…大きな器があったような…”
下の段に、サラダボールに使われるのでしょうか、大きすぎず小さすぎない、ちょうどいい大きさの白くて丸い器を見つけました。
“これが良いわ!”
花の茎をサラダボールに合せて、ぱちぱちと切り揃えました。私もお花が大好きで、生け花は教えていたこともありますし、フラワーアレンジメントも習い始めていたので、「まぁ、かわいい。ステキ」といいながら、花たちを差していったのです。白い花に混ざってピンク色の鮮やかなシンビジウムが2本。そのうち元気な1本をまん中に立てて、周りをさまざな種類の白いお花で囲みました。
ダイニングテーブルに飾ると、サラダボールの花は、まるで白いデコレーションケーキにピンクのろうそくを1本立てたよう。見ているだけでウキウキと楽しい気分になりました。

奥さまがお帰りになったかと思うと、すぐにダイニングの方から「うわぁ、すごい~!」という声がしたのです。

そのうち、お支度が済んだご主人がお出かけになったので、浴室の掃除を始めました。すると、「ただいま」と奥さまがお帰りになったかと思うと、すぐにダイニングの方から「うわぁ、すごい~!」という声がしたのです。ぱたぱたとスリッパの音がして、浴室に奥さまがいらっしゃいました。
「申し訳ありあません、勝手に使ってしまって」
「いいえ、構いませんから。なかなか時間がなくて、ずっと気になっていたから、ほんとに良かった。かわいいアレンジメントでお花もよろこぶわ!」と言ってくださったのです。
こんなに喜んでいただけると思っていなかったので、私まですごく嬉しくなってしまいました。

“失礼いたします” とカギをかけると、閉めたドアの向こうにお客さまの笑顔が浮かびます。

喜んでいただけると、もっと何かしてさし上げたいと思うのです。
“もし、私がお客さまだったら、何が嬉しいと思うかしら…?”もちろん2時間半の作業時間内で、できることは限られていますが、お客さまの 生活のスタイルや ニーズにあわせて、出来るだけのことをしたいと思うのです。
「何かございますか?」という事前連絡や、「洗濯物の片づけをいたしましょうか?」「キッチンの換気扇が汚れてきたのでいたしましょうか?」「冷蔵庫のお掃除をいたしましょうか?」と、ご提案しながら、何をお望みかを知るようにします。
「次回はこれをしたいのですが、いかがですか?」と留守宅メモに書き添えます。「それよりも、こちらの方をして欲しい」とご希望が聞けるかもしれません。そうして、次第に「お任せするわ」と言ってくださる ようになると、ますますその信頼に応えたいと思うようになるのです。
作業を終える時には最終点検をします。
モノの位置は変わっていない? ゴミは落ちていない? 戸締りはちゃんとした? すべて見終わると、 “ああ、いい感じね、きれいになったわ!” きっと気持ち良く過ごしていただける。
そう思って“失礼いたします”とカギをかけると、閉めたドアの向こうに、お客さまの笑顔が浮かびます。私はこの仕事がとっても好きです。
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